子育て世代のひとりごと

小学、中学、高校の子どもの子育てに奮闘中のお母さん世代のつぶやきです・・・

身長を伸ばすためにはタンパク質をもっと摂らなくてはいけない!?その理由は・・・

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子供の体が最も大きくなる成長期。

身長が伸びる=骨が成長するということなので、成長期には骨の主成分であるカルシウムが摂るべき栄養素として最も重要視されています。

確かに、ビタミンやミネラルなどのサポートが必要とされるものの、カルシウムは強い骨を作るためになくてはならない栄養素。

しかも、主成分である以上、骨量を維持するためにも一定の摂取量を確保する必要がありますので、成長期の応援飲料やサポートサプリをみると、いずれもカルシウムがメイン成分となっていますよね。

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しかし、一方でタンパク質もカルシウムに負けず劣らず重要な成分だとの指摘があります。

特に、身長を伸ばしたいならば、タンパク質こそたくさん摂らなければならないのだとか。

 

これはどういうことなのでしょうか?

今回は、タンパク質と身長の関係について、どのような働きをする成分なのか、またどのくらいをどのような方法で摂取したらいいのかなどを詳しくご紹介したいと思います。

 

タンパク質ってどんな栄養素?その働きは?

タンパク質といえば、炭水化物や脂質と並び、3大栄養素に数えられる重要な存在。

私たちの体は約60~70%が水分といわれていますが、水分に次いで多い成分がタンパク質で約14~19%を占めるとか。

それほど関わりの強い栄養素であり、その分体内における働きは実に多岐にわたります。

 

◎タンパク質の働き

  • 筋肉や骨、歯、皮膚、毛髪、血液など体全般の組織を作り、健康な状態を維持する
  • 各種ホルモンや酵素の原料となる
  • 免疫力をアップさせる
  • 血管を丈夫にする
  • 成長ホルモンの分泌を促す
  • 脂肪の燃焼を促す
  • タンパク質の合成を促進する

 

呼吸をはじめ、食べたものを消化しエネルギーと変えていくなど、私たち人間が生きていくための活動にはすべてホルモンや酵素が関係しています。

こうしたホルモンや酵素の原料となるのがタンパク質。

ということは、タンパク質は生命活動を維持するためには最優先して摂取しなければならない栄養素といえるのです。

 

アミノ酸やコラーゲンもタンパク質?どのような違いがあるの?

ところで、タンパク質を知らべていると、必ず出てくるのが「アミノ酸」「コラーゲン」「ペプチド」といった表現。

また摂取方法では「プロテイン」というものもありますよね。

これらはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか?

栄養素で言えばすべてはタンパク質なのですが、呼び名がたくさんあってごちゃごちゃになりそうなので、ここで整理しておきたいと思います(#^.^#)

 

まず、アミノ酸とコラーゲン、ペプチドについてですが、これらはタンパク質の分子構造の状態によって呼び方が区別されています。

どういうことかというと・・・

  1. アミノ酸=摂取したタンパク質が一番小さい分子単位に分解されバラバラになったもの
  2. ペプチド=アミノ酸が2~3個引っ付いたもの
  3. コラーゲン=ペプチドが複数集まったもの(3本のらせん構造)

 

つまり、分子単位の大きさから言うと、アミノ酸が一番小さく、続いてペプチド、そしてコラーゲンと大きくなります。

これはイコール、身体への吸収の速さも表しており、タンパク質を摂取する場合には、分子量の一番小さいアミノ酸が最も吸収の良い形ということになるのです。

 

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例えば、タンパク質は食べてから消化吸収されるまで4~5時間かかりますが、アミノ酸をサプリで摂取すると消化吸収のスピードはわずか30分程度。

故に、効率よくタンパク質を摂取したいならば、食品からタンパク質を摂取するよりもコラーゲンの状態がよいということであり、さらにコラーゲンよりもアミノ酸の方が短時間で吸収されるということですね。

 

身長を伸ばすためにはカルシウムとタンパク質のどちらが重要?

では、骨の成長においては、カルシウムとタンパク質ではどのように役割の違いがあるのでしょうか?

専門家によると両者に違いは、「カルシウムは骨を作り強度を増すために必要とされるが、骨を伸ばす役割はタンパク質にある」と表現されます。

つまり、身長を伸ばすことにおいては、タンパク質の方が重要ということ。

その根拠の一つとしてあげられているのが日本人の平均身長の推移でした。

 

多くの人に知られているように、日本人の平均身長は、戦後から現在にかけて栄養状態の回復と食の欧米化により飛躍的に伸びましたよね。

1948年当時、男子160.6㎝、女子152.1㎝だったものが、2016年には男子170.7㎝、女子157.8㎝となったわけです。

ただ、これだけでは具体的にどの栄養素の摂取が多くなったことによって身長が伸びたのかわかりにくいのですが・・・

 

これが、さらに過去にさかのぼって江戸時代と古墳時代の身長を比較してみると、とても興味深い事実が浮き上がってくるのです。

江戸時代、日本人の平均身長は、男性で155~158m、女性で143~146cmであると発掘された人骨から推定されており、これは日本の歴史で最も平均身長が低い時代とされています。

当時、日本は肉食がほとんどなく、ほとんど精進料理が主流だったそうですね。

しかし、それよりはるかに昔の古墳時代、日本人の平均身長は男性で163cm、女性で152cmとのこと。

狩猟が行われており肉を食べる事が多かったこの時代は、なんと江戸時代に比べて男女とも平均身長が約5㎝も高いのです(゚д゚)!

 

2つの時代の栄養摂取において決定的な違いがあるのは、肉食に関してです。

肉食が多い時代は少ない時代に比べて身長が高い・・・つまり、これらの事実からタンパク質の摂取量が身長の伸びを左右する、さらに言えば、多くタンパク質を摂った方が身長は伸びると考えられるのです。

しかも、タンパク質はホルモンの分泌にも関わっている成分です。 身長を大きく伸ばすためには成長ホルモンのスムーズな分泌が欠かせません。

その意味でも、背が伸びるためにはカルシウムよりタンパク質の方が重要といえるかもしれませんね。

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タンパク質は摂り過ぎるとどうなる?

しかし、だからといってタンパク質ばかりを多く摂取するのは問題です。

確かに、タンパク質が不足すると、成長期に十分な成長が望めなくなるといった可能性が考えられますが、逆に極端に過剰に摂り過ぎてしまうと、次のような体調変化も起こってしまうのです。

  • カロリーオーバーによる肥満
  • 内臓疲労
  • 腸内環境の悪化

 

まず、タンパク質を多く含む食品の代表である肉や卵は、高カロリーなので、タンパク質を多く摂ろうとたくさん食べてしまうと、カロリー超過となって肥満を招いてしまいますよね。

また、必要以上のタンパク質を摂取してしまうと、体内では余分なものとして分解された窒素をアンモニアに変換し尿として排出するため、腎臓と肝臓に負担がかかってしまうのです(>_<)

これが続くと内蔵疲労を引き起こしてしまいます。

さらに、動物性タンパク質を摂りすぎると、体に吸収されなかったタンパク質がそのまま腸内に送り込まれ悪玉菌のエサになってしまうため、腸内環境の乱れが発生しやすくなります。

腸内環境が乱れると、食中毒菌や病原菌による感染の危険性が高まる上に、発がん性を持つ腐敗産物が多く作られてしまう可能性もありますので気をつけたいところですね。

 

タンパク質はどのくらいの量をどのような方法で摂取すればいいの?

タンパク質には、動物性タンパク質と植物性タンパク質の2種類があります。

○動物性タンパク質=肉や魚など動物から摂ることができるタンパク質

   ホエイ・カゼイ・卵白

 

○植物性タンパク質=植物に含まれるタンパク質

   大豆たんぱく・小麦タンパク

 

この2つのタンパク質は、それぞれ含まれている食品が違うだけでなく特徴も異なります。

例えば、動物性タンパク質は先に触れたように、摂り過ぎると脂肪の摂り過ぎによる肥満や腸内環境の悪化といった問題を引き起こす可能性がありますが、体内では合成できない「必須アミノ酸」を含んでいるという良い点もあります。

 

一方、植物性タンパク質はダイエットの際に気になりがちな油脂をほとんど含んでいないため、低脂肪・低カロリーの食事を摂ろうとした時には理想的なタンパク質ですが、植物性タンパク質だけでは必須アミノ酸をすべて賄うことができないというデメリットもあるので、それだけで健康を維持することは不可能なのです。

 

要は、両方のタンパク質をバランスよく摂取する必要があるということですね。

 

 

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では、そもそもタンパク質は、1日あたりどのくらいの量を摂取すればよいのでしょうか?

目安とされている量としては、体重×g。

なので、成人で男性は70g、女性は55gというのが一般的です。

 

しかし、身体の成長が著しい成長期の子どもは、大人と同等もしくはそれ以上のタンパク質が必要とされています。

具体的な数字で言うと、9歳から11歳までは65~80g、12歳から14歳までは80g~85g,15歳から17歳までは65~80gが理想的な摂取量ですね。

摂取方法については、その他の栄養素と同様、まずは食品からというのが基本です。

食事を用意する親としては、動物性タンパク質と植物性たんぱく質のバランスを考えながら、タンパク質を多く含む食品を使うことで子供たちに摂取させたいですね。

 

ご参考までにタンパク質を多く含む食品を挙げると、次のようになります。

 

◎食品100gあたりのタンパク質含有量

  • しらす干し(半乾燥)  40.5g
  • いわし(丸干し)      33g
  • イクラ         32g
  • アジ          27g
  • マグロ         26g
  • かつお         25g
  • 豚もも肉        20.5g
  • 牛もも肉        20.5g
  • 牛ひき肉        19g
  • 納豆 一パック     8.3g
  • 牛乳 200cc       6.8g
  • 卵 一個         6.2g

 

上記をみると、意外なことに、タンパク質の含有量は肉類よりも魚類の方が多くなっています。

私たちはついつい、タンパク質というとお肉を想像しがちですが、実際は魚の方が豊富です。

現在は若い人を中心に魚離れが進んでいるといわれていますが、十分なタンパク質量を確保するためにも魚を多めに食卓に並べたいですね。

せめて、肉と魚が1日交替で・・・という献立サイクルでいきたいところです(#^.^#)

 

身長の伸びとタンパク質の関係に関するまとめ

骨の成長が著しい成長期には、骨の主成分であるカルシウムが注目されがちですが、実はタンパク質も負けず劣らず重視して摂取したい栄養素です。

なぜなら、タンパク質は筋肉や骨、歯、血液など体全般の組織の合成にかかわっている上に、成長ホルモンの分泌にも関与している成分だからです。

 

そしてその事実は、肉食中心でタンパク質を多く摂取していた時代の平均身長がタンパク質摂取の少なかった時代のそれを大きく上回っているという歴史的データにも表れています。

つまり、身長を伸ばすためには、タンパク質を多く摂取する必要があるということなのです。

その為の摂取量は、成長期に最も多く必要とされ、12歳から14歳までは80g~85g,15歳から17歳までは65~80gと成人のもの以上です。

 

ただ、成長期のカルシウム摂取はこうありたい!吸収力を高めるポイントと注意点をご紹介します! でご紹介したカルシウムと同様、やみくもにタンパク質を多く含む食品を食べるなどして過剰摂取になっては、肥満や内臓疲労、腸内環境の悪化を招きかねません。

そこにはカロリー超過とならないよう動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランスよく摂る必要がありますし、体内で合成できない必須アミノ酸をきちんと摂取する必要があります。

また、同じタンパク質とはいっても、分子構造の異なるアミノ酸とペプチド、コラーゲンでは体への吸収力も異なりますので、サプリでタンパク質を摂取する場合には、どの状態のものが配合されているのかチェックする配慮も必要です。

心がけてタンパク質を多く摂取する際には、吸収の良いアミノ酸をバランスよく摂取したいものですね(#^.^#)