子育て世代のひとりごと

小学、中学、高校の子どもの子育てに奮闘中のお母さん世代のつぶやきです・・・

柔軟剤で頭痛などの症状を訴える人が急増中!?うっかりやりがちな「香害」について考える・・・

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比較的新しい造語であり最近特に問題視されるようになった「香害」という言葉。 一見、価値観が多様化したようでありながら、実は一つの方向にうまく誘導されている今の日本社会を特徴づける言葉だなとつくづく感じています。

・・・と、ちょっと小難しい言い方になってしまいましたが、「アロマ仕立て」や「マイクロカプセル」などあの手この手を駆使して香りをプラスした柔軟剤があふれている最近の状況に、個人的にはドキッとしてしまうんです。

だって、テレビCMでは人気俳優さんたちが「いい香りをさせるのは素敵な大人の身だしなみ」とか「異性をもこんな風に引き付けます」といった印象を一般消費者である私たちにごく自然に植え付けていってるじゃないですか(^^;)

 

だからかな、最近エレベーターで乗り合わせたり、すれ違った人に香りが強めの人が多くなった気がするんです。

でも、この陰ではそういった強い香りに迷惑している人もいる・・・その事実に目を向けてみたいと思うのです。 そこで、今回は「香害」について考えてみたいと思います。

 

今問題視されている「香害」って知ってますか?

「香害」とは、文字通り香りによる被害のこと。でも、すべての香りが言われているわけではなく、人工的な香料によって引き起こされる体調不良について言われているようです。

そう、今問題となっているのは、柔軟剤、消臭除菌スプレー、制汗剤、芳香剤、合成洗剤などの強い香りについて(体臭は範疇外)なのです。

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中でも特に柔軟剤に関してかな。ドラッグストアに並ぶ香つき柔軟剤の商品数を見れば、それは明らかだと思います。

でも本当は、この問題って表面化していなかっただけで香水に関しては以前からありましたよね。 身近にも、エレベーターで乗り合わせた人の香水が強くて、子供が息を止めて我慢していた・・・なんてことがよくありました(^^;)

 

似たようなことは職場でもちょいちょいあったのではないでしょうか。 ただ、香つき柔軟剤の普及でその状況に拍車がかかったということ、そしてその被害が問題視されるようになってきたということですよね。

とはいえ、まだまだ知らない人はたくさん。 現に、私もママ友に「ねぇねぇ、香害って知ってる?」と聞いてみましたが、知っていた人は6人中2人。

しかも、2人とも「キツイ香水の香りが不快って話だよね」という認識でした。

 

思いのほか重症なこともある「香害」の症状・・・

他人の香りに不快感・・・実は、私も最初は「香害」をその程度の問題としかとらえられていませんでした(>_<)

強い香りを放つ人が近くにいて、それが毎日でストレスがたまる・・・ もちろん、それだって立派な被害ではあるのですが、今問題とされている「香害」の症状はもっとひどいものでした。

それは、香りつき製品に含まれるごく微量な化学物質に反応してアレルギー症状が引き起こされるというもの。

 

擬態的には、頭痛や吐き気、思考力の低下、目のかすみ、息苦しさなどなど。 いわゆる「化学物質過敏症」といわれる症状が引き起こされるものでした。

この症状によって、中には職場を退職せざるを得なかった人や、結婚式・お葬式といったセレモニーに出席できない人も少なくないとか。

アレルギーを持っていない人からは理解されにくい症状に悩んでいる人がいるという深刻さだったのです。。。

 

そして、イマドキだなと思ったのが、ネット購入製品に発生する経済的な被害。 最近はフリマアプリなどを利用して衣類の販売・購入をする人が増えていますが、そうしてネット購入したお洋服が、実際届いてみると持ち主の使っていた柔軟剤や洗剤の香りが強く染みついていて使えない・・・

という事態も消費者庁に相談が寄せられているそうです。

 

私が見たネットの記事には、シャボン玉石けんが行なった「香害」に関する意識調査の結果が載っていたのですが、それによると、香りによる体調不良を経験したことがある人は64%もいらっしゃるとか。

それなのに、香つきの柔軟剤や洗剤を日常使っている人は78%と8割近くに上るのです( ゚Д゚)!

 

シャンプーやスタイリング剤などの整髪料に香つきを用いている人も71%とかなりの数に上ります。今いかに人々が「香つきはオシャレなもの・良いもの」と思い込んでいるか、ということですよね。

 

そして、これらの数字が何を意味するかというと、自分では「あーいい香り♪」と思っている香りが、他の人にとっては「不快」であったり、アレルギー症状をもたらすものであったりするということ。

誰にでもその可能性があるということを十分理解しておく必要があると思うのです。

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「香害」に遭遇してしまった場合の対処方法とは?

では、自分がそういった「香害」にあってしまったとき、どうしたらよいのでしょうか?

漂ってくる香りが気になっていて、それに次いで頭痛や吐き気、体のだるさ、咳き込みなどが感じられた場合は、内科を受診して医師に相談してみるとよいそうです。

くしゃみや鼻水が止まらない場合は、耳鼻咽喉科でもOK。とにかく病院を受診し、アレルギー症状である場合は思い当たる原因を相談してみるといいですね。

 

血液検査をしてもらうともっとはっきりアレルゲンが特定されます。 それに従って、まずはマスクをするという自衛策。香り成分を少しでも吸い込まないようにしましょう。

 

しかし、問題はそのあと。どこに被害を訴えればよいかです。 この「香害」にかなり前から警鐘を鳴らしていたNPO法人「日本消費者連盟」は、昨年の夏に「香害110番」という相談窓口を設けたようですが、それは試験的に・・・という調査を兼ねたものだったようで、今はもう受付がなされていません。

厚労省から香つき製品を製造販売している企業へ注意喚起がなされているとはいっても、利潤追求の観点からすると自粛を期待するのも難しいですよね(^^;)

 

また、匂いを発している人やご家庭に苦情・・・というのもなかなかできることではありませんよね。。。

なので、これは「香害」だなと思った場合は、国民生活センターに相談してみるか、自治体で随時開催されている法律相談窓口を活用されるのがおすすめかと思います。

 

とはいえ、とても難しい問題であることには違いありませんよね。 せめて自分自身が「香害」をまき散らさないよう気をつけたいと思います。