身長を伸ばすのにプロテインは必要なの?プロテインの飲み方や効果について
近年、ドラッグストアの栄養補助食品を販売しているコーナーで「ジュニアプロテイン」と呼ばれる子ども用のプロテインを見かけます。
パッケージには
- 成長期の身体づくりに役立つ
- 強い身体を作る
などの記載があり、プロテインを飲むことで子どもの身長が伸びるのかなと気になる方も多いようです。
ここでは、プロテインと身長の関係、また効果的な飲み方と注意点等を合わせてわかりやすくご紹介していきます。
プロテインで身長が伸びるのか?
プロテインと言えばアスリートの筋肉強化というイメージがありますが、このプロテインはどのようなものかご存知でしょうか。
プロテインは英語で「タンパク質」のことです。タンパク質は身体の組織全般(筋肉、臓器、髪、爪など)を作るもとになったり、抗体の原料となり免疫力を高める、酵素の原料となるなど、人が生きていく上で非常に大切な働きがあります。
プロテインとして販売されているのはタンパク質の粉末であり、その製造方法や成分によって色々な種類があります。
食事で摂るタンパク質は肉や魚、豆類や卵などがありますが、プロテイン粉末の摂取はこれらを食べるのと同じと言えば同じです。
プロテイン摂取のメリットは体内にスムーズに吸収されやすく、手軽に良質のタンパク質を補給できるという点です。
プロテインの主な成分は
- ホエイ
- カゼイン
- ソイ
- エッグ
の4種類、この他にあまり見かけませんが「ビーフ」や「えんどう豆」由来のものがあります。
プロテイン摂取と身長の因果関係について、身長が伸びる、逆に伸びなくなると話題に上がることがあります。
まずプロテインを飲むと身長が伸びなくなるということはありません。
これはプロテインを摂取すると筋肉がつき過ぎて身長が伸びなくなるという説からきているようですが、先ほどお話ししたようにプロテイン摂取は、食事でたんぱく質を摂っているのと同じことです。
肉や魚を食べたからと言って、筋肉モリモリになると言うことはありませんね。
タンパク質は筋肉を作るもととなる栄養素ですが、たんぱく質を摂取し、さらに筋肉を鍛えるトレーニングをしてボディビルダーのような筋肉は作られます。
特に成長期の子どもに関しては身長が伸びることが優先されるので、プロテインを摂取しても筋肉はつきにくいと考えられます。
よって、プロテイン摂取により身長が伸びなくなるという心配はありません。
反対にプロテイン摂取をすると身長が伸びるのでしょうか。
これもプロテインを摂ったからと言って身長が伸びるとは言えません。
成長期の子どもは多くの栄養を必要としています。特に中学生・高校生では大人以上の摂取カロリーが必要とされます。
消費カロリーに見合うだけの食事内容や量に気遣うことはもちろんですが、食事ではまかなえきれない栄養素をプロテインで補助する目的で取り入れるとよいでしょう。
ジュニアプロテインとも呼ばれる子ども用のプロテインには、たんぱく質のほかにカルシウムやビタミンが配合されているものが多くあります。
栄養バランスのとれた適量の食事を規則正しく食べることを心掛け、栄養補助食品としてプロテインを摂取することは身長の伸びを助けることとなります。
プロテインの効果的な飲み方やタイミングはいつ?
では、栄養補助食品としてプロテインを摂取する効果的な飲み方をご紹介しましょう。
まず、パッケージに記載されている推奨摂取量をしっかりと確認しましょう。プロテインはたくさん摂取したからと言って、身長が早く伸びたり、しっかりとした身体づくりができるわけではありません。
たんぱく質の粉末であるプロテインは過剰摂取をするとたんぱく質の摂り過ぎとなり、体調に異変を起こすことがあります。
主な症状は
- 便秘や腹痛
- 体臭や息が臭くなる
- 体内の水分量不足
- 脂肪分が増加し過ぎて太る
などがあります。
タンパク質を摂り過ぎると尿として排出されるので、腎臓に大きな負担が掛かります。
また、肝臓にも負担を掛け、無意識のうちに大きな病気の原因となることがあるので注意します。
摂りすぎたタンパク質が腸で吸収しきれないと腸内で腐敗しはじめ、悪玉菌が増加します。
悪玉菌が増加すると腸内環境を悪化させ、腹痛や便秘を引き起こしたり、強い臭いを放つようになります。
また、タンパク質を摂りすぎるとカルシウムが体外に排泄されるようになるため、カルシウム不足になってしまいます。
カルシウムは成長に関わる大切な栄養素でもあるので、成長期には特に注意したい点です。
プロテインの摂取とともに、食事から摂取するたんぱく質の量が体格に合った量ならば、問題ありませんが、プロテインを摂取しつつ、食事からもたっぷりとタンパク質を摂取していると、当然ですが「過剰摂取」となります。
消化・吸収しきれないタンパク質は脂肪へ変化してしまうので結果、太ってしまいます。
以上のことから、過剰摂取によってより効果が高まると言うことは決してないので、推奨摂取量を守って摂りいれていくことが大切です。
効果的な飲み方としては、部活動や試合などの運動後速やかに摂取することをお勧めします。
目安としては運動後30分以内ですが、出来るだけ早く飲むようにしましょう。
運動後は筋肉が傷ついたり、疲労しているので、その回復効果や身体作りのための栄養補給の効果は運動直後の摂取で効果が高まります。
また、プロテインは水以外にも牛乳や豆乳などで溶かしても、おいしくいただけるフレーバーがあります。
より栄養効果を高めたい場合には牛乳や豆乳に溶かして飲んでもよいでしょう。
ただし、先ほどもご紹介しましたが、たんぱく質の過剰摂取とならないよう、食事の内容と照らし合わせて摂りいれるようにしましょう。
身長を伸ばすプロテイン まとめ
成長期には「運動」「食事」「睡眠」の3つの生活習慣に注意をし、骨の発育を促していくことが大切です。
身体を作る資本は食事であり、成長期には特に栄養バランスの良い食事を心掛けることが大切です。
食事だけで不足しがちな栄養をサポートするためにプロテインを利用しましょう。
タンパク質の過剰摂取とならないよう、体調管理に留意して何らかの異変が起こった場合は摂取を中断するようにしてください。